蒙古ひだと目元の関係
「蒙古ひだ」と言う言葉の意味が分かる方は、意外に少ないかもしれません。
蒙古ひだとは、黄色人種に良く見られる、目頭にあるひだの事です。
通常の目の構造として、黒目があり、その周囲には白目があります。
目頭方向の白目の境目には、涙丘と呼ばれるピンク色の肉が見えます。
ところが蒙古ひだのある方は、この涙丘が蒙古ひだに隠され、見えなくなっています。
一説によると、日本人の8割の方が蒙古ひだを持っています。
また、蒙古ひだは加齢と共に小さくなる傾向があります。
日本人でも、高齢になると蒙古ひだが消失している方も少なくありません。
また、一般に蒙古ひだが無いとされる白人でも、幼少時に蒙古ひだが見受けられるケースもあります。
蒙古ひだの他に、顔のホリが浅い、矮小な体格等がモンゴロイドの特徴です。
これらは、東シベリア地方への寒地適応の結果と言うのが定説です。
蒙古ひだは、涙腺を東シベリア地方独特の寒気や砂から守る為に進化したのではないかと言う訳です。
ところが近年。上述した理由から蒙古ひだや顔のホリの浅さは、ネオテニー(幼形成熟)の結果では無いかと言う学説も現れてきました。
ネオテニーとは幼形の形を残したまま成熟する事です。
近年の進化論では重要なキーワードで、ネオテニーによって、環境の変化に柔軟に対応できる事が最大のメリットとされています。
「人類はチンパンジーのネオテニーである様だ」と言う説が有名です。
美容整形業界でも「蒙古ひだがある方が顔立ちが幼く見える」と言う解釈が一般的です。
一般的に蒙古ひだが無い場合、目が大きく、ぱっちりとした印象を与えがちです。
鼻筋が通り、大人っぽいキリッとした目元と言い換える事もできます。
これには、しっかりとした理由があります。
蒙古ひだが有る場合と、無い場合では、目はどの様に変わるでしょうか。
蒙古ひだが無いと、その分、目は大きくなります。
また、左目と右目の目頭の見かけの距離も少なくなります。
この為、パッチリとした目になり、鼻筋が通っている印象を他者に与える様になるのです。
蒙古ひだを取り除きたい場合は、目頭を切開して蒙古ひだを切除する手術が必要です。
もっとも重要なのは、自分がどれ位、蒙古ひだを取り除きたいのかと言う、仕上がり時の具体的イメージです。
蒙古ひだを完全に取り除くのと、控えめに1部だけ取り除くのでは、手術方法も変わってきます。
控えめに1部だけ取り除いた場合は、効果が不満な時に、切開を追加する事は可能です。
手術前に、医師と充分に相談をする事が肝要です。
手術が怖い・お金がかかるからやだ、整形と言われるのがイヤという方は、自力で二重にする方法をおすすめします。